雑貨屋・セレクトショップの開業者必見!知っておきたい仕入れの基礎知識

コンセプトが固まり、商品構成が決まればいざ仕入れです。雑貨屋やセレクトショップを開業するにあたっては必須の仕入れですが、業界ならではの専門用語と決まりごとがあります。 今回は初めての方が雑貨屋やセレクトショップの仕入れをするにあたって、これだけは知っておきたい!という基礎知識をまとめました。

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仕入れの基礎知識

仕入れ方法

仕入れには以下の3タイプがあり、それぞれで商品の支払条件とタイミングが異なります。

  • 買取仕入れ
  • 消化仕入れ
  • 委託仕入れ

買取仕入れ

言葉の通り、買い取ってから販売する方法です。セレクトショップや雑貨屋の運営をするうえでは最も一般的な方法であり、メーカーから商品を仕入れるときなどはほとんどがこの買取仕入れになります。

消化仕入れ

消化仕入れは、店が売上げた時点で仕入が起きるという仕組みで、売れたら (消化したら) 仕入れがたつため「この商品は売れるのだろうか、、」という心配をする必要がなくなります。

百貨店やスーパーマーケットで多くとられる仕入れ方式で、商品に対する責任は仕入元であるメーカーやクリエイターにあります。

委託仕入れ

「お店が商品を預かる」という形式の仕入れで、消化仕入れと似ていますが少し異なります。

委託仕入れの場合は、商品が売れた場合にのみ、商品の金額から手数料を差し引いた額を支払います。また委託期間というのがあり、期間が終わったら残っている商品を仕入元へ返品しなくてはいけません。

保管責任をお店が持つことになるので、万引き等があって返品できない場合はお店が代金を負担します。とはいえ、売れてはじめて支払代金が発生する委託仕入れは、開業資金を抑えたいお店にとってはメリットの多い仕入れ方法です。

上代/下代/掛け率

上代

実際に店頭で販売するときの金額を上代といいます。上代×販売個数で売上を出すことができます。

下代

下代とは仕入れたときに支払った金額のことです。例えば1000円の商品を500円で仕入れた場合、1000円が上代、500円が下代となります。

掛け率

上代の何%の金額で商品を仕入れることができるかが掛け率です。開業時など初回取引の場合は掛け率を60%前後で設定されることが多いため、上代の40%前後がお店の粗利益(上代ー下代)として計上されます。

よって掛け率が低ければ低いほどお店の利益が高くなります。はじめは難しいですが、頻繁に仕入れを行うなどある程度実績に伴う信頼ができてくれれば、掛け率を交渉して下げてもらいましょう。

最低発注金額/最低発注ロット

最低発注金額とは「最低でもこの金額以上は仕入れてください」という金額のことです。初回の取引以外は、最低発注金額に満たなくとも発注することができますが、送料はその都度かかってしまうため、効率のいい仕入れのためには取引先を絞ることも大切です。

一方で最低発注ロットと呼ばれる「最低でも◯個は仕入れてください」という数量の基準もあります。基本的にロット数に満たない場合は諦めるしかなく、ロット数以上に注文したい場合は2ロット分を注文するしかありません。どうしてもという場合は直接交渉してみましょう。

締め日/支払日/支払いサイト

「いつまで仕入れた商品か=締め日」、「いつ支払うか=支払日」となります。締め日から支払い日までの期間を支払いサイトといい、支払いサイトは長ければ長いほど、それまでに商品が売れて売上が立つ確率が上がるので、仕入れ代金を回収しやすくなります。

とはいえはじめての開業において支払いサイトを1ヶ月以上に設定することは難しく、締め日は仕入元に合わせることを求められることもあります。

取引口座

問屋やメーカーと取引をするにあたって、信用が積み重なり、現金による前払いではなくなると自分が利用している金融機関の情報を提供し、そこで金銭のやりとりをします。

このことを「取引口座を開設する」といい、口座の番号などを申請用紙に記入して提出します。

取引条件を確認する

上記の項目は全てを合わせて「取引条件」と言います。初回取引ではこの取引条件が通常の取引と異なることも多いので、特記事項などはよく確認するようにしましょう。

雑貨屋やセレクトショップにおける仕入れは、回収期間や仕入れ形式などによって経営を大きく左右するものであるため、これらの取引条件を慎重に検討して決めることをおすすめします。

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