株式会社秀建代表の野原様
ー新規の設計会社様とはどのようにしてお付き合いが始まりますか?
はじめはクライアント様とのお付き合いの中で、設計会社様と知り合うケースが多いですね。クライアント様から店舗の施工案件を依頼される際は、ほとんどの場合はクライアント様が指定した設計会社様と一緒に案件を進めることになります。何度かその設計会社様と仕事をしていく中で、別のクライント様の案件でもお声かけていただくことが増えていきます。
現在では大小問わず、案件があればお声掛けいただいている設計会社様は5,6社いますね。
ー自社で設計施工一括で請け負う場合と分離している場合では、どちらがよいと考えていますか?
一概にどちらがよいとはいえませんね。どちらにもメリット・デメリットがあると思います。
設計施工を一括で請け負う場合は社内でのやり取りになりますので、コミュニケーションはとりやすいですし見た目にわからないような細かい部分での融通が利きます。またクライアント様の予算に応じて材料費をやりくりしながら、よりよい提案をスピーディーに行うことができます。
しかしそれは一方でクライアント様からの要望を直接受けることにもなります。そうするとクライアント様によっては「設計施工なんだから金額をもう少し抑えてよ」というような要望に応じて、予算の調整を何度も繰り返さなければならないケースもあります。
設計会社様が外部の会社であれば、完成した図面の工事項目に対して自社の見積もり金額を提示すればよいわけですから。
また設計会社様の中にはデザイン性であったり仕事の進め方という点で、クライアント様の心をガッチリ掴んでいる場合もあります。「その設計会社様の言うことであれば間違いない」という安心感がクライアント様にあるので、安心して仕事をすることができます。
一緒に仕事をしている設計会社様に技術や普段の付き合いを認められた結果
ー設計会社様と協力した案件の中で、一番印象的だったものを教えてください
設計会社様からお声掛けいただき、2,3年前に施工した保育園です。竣工までに半年ほどかかり、弊社の中でも非常に大きな案件でした。
その保育園はデザインが独創的で、技術的にも非常に高いレベルのものが求められました。例えば部屋が暗くなると天井が星空のように光る空間を演出したり、草原をイメージした空間があったりします。また保育園なので扱う素材に関しても配慮しながら施工する必要があります。
こういった非常に難しい案件をお声掛けいただいたのは、何度も一緒に仕事をしている設計会社様に技術や普段の付き合いを認められた結果でもあり、非常に嬉しい案件でしたね。
何を考えているかを常に意識して、何度も何度も確認していくこと
ー設計会社とのコミュニケーションで苦労されることを教えてください
本当に設計会社様によって様々です。
10年以上お付き合いさせていただいている会社であれば、ある程度相手の意図を汲み取ることができます。詳細じゃない平面図がきても、イメージを付け加えた図面を書いてこちらから提案をすることもあります。
逆に初めて一緒にお仕事させていただく際は、設計会社様の意図を汲み取るのが難しいのではじめのうちは特にコミュニケーションの仕方は工夫しています。
あとはお付き合いしていく中で、「この設計会社様はこういうことを望んでるんだ」「この設計会社様はこういう意図で作ってるんだ」というのを、図面を見て読み取る力は弊社の腕の見せどころだと思っています。
ー設計会社様と良好な関係を築くために気をつけていることはありますか?
私たち施工会社は結局、設計会社様が描くものを作るのが仕事ですから、設計会社様が何を考えているかを常に意識して、何度も何度も確認していくことが1番大切だと考えています。イメージ通りに作るのもよいですが、+αでこちらから提案してあげることで、「設計会社様やクライアント様が想像していた以上のものを提供する」という価値のあることをしていきたいですね。社内ではそれを「満足が感動に変わる」と呼んでいます。ですから「お客様が想像してたことの、さらに上のことをやる」ということをモットーにしています。
例えば意匠に関わらない下地等、施工のプロとしての提案ができるように心がけています。特に設計会社様とのお仕事では「あ、そういうのもあるんだね!」という発見が、信頼につながります。
概要
- 会社名
- 株式会社秀建
- 名前
- 野原秀行 取締役代表
- HP
- http://www.shuken.jp/