1. 住宅街で飲食店を出店する時のポイント
住宅街で飲食店を出店する時のポイントは何でしょうか。
やはり住宅街はオフィス街とはターゲットもお客さんの時間の使い方も好まれるメニューも変わってきます。ニーズをしっかりと把握しそれに見合った店舗運営をするために、ここでは住宅街に飲食店を出す際のポイントをみていきましょう。
1-1 メインターゲットは女性
住宅街において飲食店を展開する際には女性客をターゲットの主軸とし、店内の雰囲気や接客対応、メニュー構成を考えるようにしましょう。
住宅街におけるメインのターゲットは女性にすると良いでしょう。その多くはいわゆる主婦層で、比較的に日中の時間に余裕があります。
余計な関わりは避けるようにする
ここで気をつける必要があるのが、あまりお客さんと親しくなってはいけないということです。というのも住宅街の飲食店に訪れる女性たちは主婦などの横のつながりやグループ意識が強く、店側が特定の人、グループとだけ親しい関係を築いていると思われると、他のグループはお店を毛嫌いしていしまう可能性があるのです。
特に住宅街にいるような女性客の間では口コミの影響力が非常に強く、悪い噂を流されてしまっては新規のお客さんを失うことに繋がるのです。
女性の支持を得て家族を取り込む
しかし、女性のお客さん常連になってくれれば、休日には家族や子供をつれて来店してくれることも多くなるはずです。だからこそ、平日の時点で女性のお客さんがいなければ土日もあまり繁盛することがないというのが一般的です。
1-2 ターゲットを意識したお店作り
住宅街にはそこまで多くの飲食店があるわけではないため、特定のお客さんに気に入ってもらうことができればその後何度も訪れる優良顧客となってくれます。ターゲットを意識したお店づくりが求めれるのです。
居心地の良い空間づくり
主なターゲットとなる女性と子供が居心地がいいと感じる空間づくりを心がけましょう。小さな子供と一緒でもちゃんと対応してくれたり、子供専用のイスやテーブルが用意してあるといった配慮も良いサービスの一つです。
また女性のお客さんの中には一人で訪れる人も少なくないため、落ち着いて静かに過ごすことができる一人席があると幅広くお客さんのニーズを捉えることができます。
健康に良いメニューを中心に
やはり女性が主なターゲットとなると、ヘルシーで健康的なメニューを中心に提供するのが良いでしょう。デザートやドリンクにもこだわり、子供を意識したメニューなどがあると女性にとって使いやすいお店となるはずです。
また、女性は食事を写真でとって記録したりSNSにアップしたりする人が多いので、盛りつけ方や食器のキレイさにもこだわると良いでしょう。
2. 学生街で飲食店を出店する時のポイント
学生街で飲食店を出店する時のポイントは何でしょうか。
学生街は人も多くサークル活動等も盛んなため飲食店も繁盛しそうですが、実のところ学生街は飲食店の出店にはあまり適していないのです。ではなぜ学生街への出店が適していないのか、またどのような戦略を取るべきなのか見ていきましょう。
2-1 学生街は飲食店に適していない?
立地という面で、学生街は飲食店の出店には適さない場合が多いと言えるでしょう。そんな学生街特有の特徴について見ていきましょう。
季節によって人の量が違う
学生の数は季節によって異なります。新しい学年が始まったばかりの春にはちゃんと授業に出席しており、大学も多くの学生で溢れかえっていますが、夏が近づいてくると徐々に授業に行かなくなる人が増え、目に見えて大学も落ち着き始めます。
また夏、春にある長期休暇のときには大学も大学のまわりも閑散としており、活気がありません。
このような環境では、飲食店を出店したとしても売上も安定せず、突然ガクッと利益が減る可能性もあるため注意が必要です。
メニューが低価格になりがち
やはり学生はお金がありません。仕送りで生活していたり、自分でバイトで働いて稼いだお金でやりくりしていたりするため、500円のランチでさえも彼らにとって高いと感じることもあるでしょう。また、大学内の学食では飲食店よりもはるかに安い価格で一食を済ますことができるため、学食さえもが競合になります。
そのため、まともに低価格で勝負するのではなく、食欲旺盛な学生のために大盛りをサービスにしたり、学生むけサービスをつけるなどして集客を行いましょう。
2-2 学生街でも売上を伸ばすには
学生街に飲食店を出店することは、立地的なデメリットも多いですが、上手に工夫をしていけば十分繁盛店になることは可能です。どのような工夫が必要となるのか見ていきましょう。
サラリーマンをターゲットにする
やはり学生だけがターゲットでは経営が難しくなります。周辺にオフィスがある地域であれば、ターゲットを学生だけでなく社会人まで広げることで、ある程度の客単価まで上げることができかつ長期休暇など季節によって変化も少ないため、安定して売上をあげられるようになるでしょう。
サークルやイベントなどで使ってもらう
または、学生のライフスタイルに馴染むように特別メニューを用意することによって、サークルの飲み会で使ってもらったり、学生のイベントでお店を使ってもらうことで集客をし、売上を出すようにしましょう。「学生にやさしいお店」というブランディングを作ることができれば、頻繁に訪れる学生も出てくるはずです。
3. 商店街で飲食店を出店する時のポイント
飲食店を商店街で出店する時のポイントは何でしょうか。
商店街への飲食店の出店は他の土地とは要領が異なります。商店街にはその地域固有の雰囲気があり、そのなかで上手くやっていかなければなりません。自分の店舗の周辺で商売をしている人たちは一緒に商売をする仲間でもあり、お店にとってのお客さんでもあるのです。ここでは、お客さんだけでなく、まわりの商店街のお店とも上手くやっていくために意識すべきポイントをまとめました。
3-1 最も重要なのは地域と仲良くなること
商店街とは一つの村のような存在と捉えていいでしょう。そのため商店街の中では、それぞれ店舗の業種は違えど、みんなで一体となって商売をしているかのような雰囲気があります。日常的に情報交換が行われていたり、お互いのお店を利用したりと横のつながりが非常に強いのが特徴です。
そのため、その地域と仲良くなることが商店街で出店する際の大前提となります。最近では商店街にもチェーン店などがありますが、まだまだ地元のお店が多く個人で経営している店舗が多いです。繁華街とは反対に、あまり奇抜な雰囲気のお店を出したり、目立ち過ぎたりするとまわりとの関係に影響を及ぼすこともあるかもしれません。
あまり良くない噂が広まってしまうと商店街内で口コミがすぐに広がりお客さんの減少に繋がる可能性もあるため、気をつけましょう。
3-2 リピーターのお客さんを中心としたお店作りを
商店街の店舗のお客さんの多くはリピーター、その地域の固定客が中心となります。そのため、価格設定もお手頃にし、過ごしやすい雰囲気を作り出すことが重要です。新規顧客のためにも店舗の外にメニューボードを置くなどして、メニューの価格や店舗の雰囲気が伝わりやすいように工夫してみましょう。
また、リピーターが多いだけに接客サービスも工夫が必要です。頻繁に訪れる地元のお客さんの名前を覚えたり、接客中に自然に会話を持ち出すなど、来店することが楽しく感じてもらえるようにすべきです。
4. 大通り沿いで飲食店を出店する時のポイント
飲食店を大通り沿いで出店する時のポイントは何でしょうか。
大通り沿いの出店は立地が大きく影響します。大通りはやはり車を使うお客さんが多いことが特徴のひとつです。ここではターゲティングもお店づくりも他の地域とは異なる大通りに飲食店を出店する際のポイントをまとめました。
4-1 なんといってもまずは目立つこと
大通りの飲食店はまずはなんといっても目立つことが重要となります。そのため遠くからでもお店の存在を知ってもらえるように大きな看板を設置することが必須です。これは投資としっかりとお金をつぎ込むべきポイントの一つです。どんなお店であっても看板を設置することは重要ですが、大通りの飲食店に関して言えばこの看板以上に受注うようなことはありません。
注意すべき点は、後に他店がオープンした際にその看板で自店舗の看板が隠れてしまわないかということです。そのため、屋根の上に看板をつける、別角度からでも見えるようにするなどの工夫が必要です。
4-2 昼と夜とでターゲットが変わる
大通りにおける飲食店の昼のターゲットはやはり車で訪れるお客さんです。そのためには駐車場があることが前提となります。駐車場がなければどんなに目立つ看板を用意していてもお客さんが入ってこれません。
またお昼の場合、お酒を販売することが難しいためいかにして客単価を上げるか、また回転率を上げるかという工夫も必要でしょう。
車の通りで減る夜には、近隣にある住宅地のお客さんをターゲットにした営業を行なうようにしましょう。単価を上げることが難しい大通り沿いの飲食店では、ターゲットを変えて夜でもしっかりと売上が立つようにしなければ経営が難しくなります。
夜には家族向けメニューなど客単価が上がるもの用意することで昼の埋め合わせができるようにすべきです。
5. 繁華街で飲食店を出店する時のポイント
飲食店を繁華街で出店する時のポイントは何でしょうか。
繁華街は飲食店だけでも入れ替わりが激しく、多くの競合他店が存在しており、その中で生き延びていくにはやはりそれなりの戦略が必要です。出店する繁華街の雰囲気を確かめてから、どのような戦略が適しているのか見ていきましょう。
5-1 どれだけ強く印象に残るか
繁華街に出てまわりを見渡すと分かるように、街中には飲食店であふれています。そのため店舗の入れ替わりが激しく、次々と新しいお店が開店しては無くなっていきます。そのため、新規出店したからといってその店が特に注目を浴びるということは難しいでしょう。
繁華街にいる人達はその街に遊びに来ている人たちなので、やはり個性が強く目立つお店の方が印象に残りやすく他店舗より集客力が上がります。繁華街の多くは広告の看板や店舗のネオンなど、街中に派手な雰囲気があるため地味な店舗だとやはり埋もれてしまいがちです。
飲食店目当てに遊びに来ている人ばかりではないので、少し目立つ店舗の方が入る動機になるのです。
5-2 やはり安心感が重要
繁華街とはいえ、初めて入るお店にはやはり若干不安を感じるものです。特に繁華街には必要以上に多くのお金を取られる居酒屋などもあり、料金や雰囲気などがわかりにくい店舗には入るのためらってしまいます。やはりいかにお客さんの不安要素を取り除き、納得できるお店となるかが重要なポイントです。
店舗がガラス張りで外から中の様子がよく分かることは重要なポイントの一つです。初めて来店するお客さんにとって、どれだけ人が入っているか、どのような雰囲気のお店か、というのは非常に重要な判断材料となります。
また、店舗の外に黒板を置き、その日のオススメメニューや価格を表示すると良いでしょう。地下や二階以上にある店舗でお店の中が見えなかったり雰囲気を確かめることが出来なかったとしても、メニューや価格から安心感が感じられることもあります。
6. オフィス街で飲食店を出店する時のポイント
オフィス街で飲食店を出店する時のポイントは何でしょうか。
オフィス街は他の立地と同様に、その環境にあった戦略をもって営業していかなければなかなかお客さんっも集まりません。特にそこで働いている人たちのニーズに合わせて金額、時間、メニューの多さを決めていきましょう。ここでは、売れる時間帯や営業形態などオフィス街だからこそ注意すべき点はどのようなことかまとめてみました。
6-1 オフィス街における「売れる」時間帯
オフィス街はなんといっても昼
オフィス街に出店した場合、やはり一番の稼ぎ時はお昼の時間帯です。ランチタイムの会社員をいかにして獲得するかが勝負といえるでしょう。
やはり簡単に作れて、短時間で提供できるメニューを用意しておくのが望ましいです。予め仕込みをしておき、注文と後5〜10分くらいで提供できるものがいいでしょう。
ここでの注意点は行列を作らなせないことです。お客さんに来てほしいのに行列を作らせないとは逆説的に聞こえますが、ランチタイムの会社員はよっぽどのことではない限りランチを食べるために行列に並びたくはありません。
そのためにランチの営業時間は長めにとっておきましょう。午前11時から午後3時までランチ営業をしておけば、遅めの午後1〜2時から来るお客さんを取り込む事もできます。
仕事帰りの夕方も狙い目
オフィス街であれば、仕事帰りに飲んでから帰ろうというサラリーマンも少なくありません。いわゆる二毛作のように、ランチメニューとは別に夕方〜夜専用のメニューを用意し、お酒も多く取り揃えておくといいでしょう。
ここでの注意点は、曜日ごとにプランを変えることです。やはり金曜の夜は何もしなくても繁盛しますが、週の前半は客足が少なくなりがちです。そのため、月曜日はドリンク一杯サービスやサラリーマンのためのプランを作ったりなどして、その曜日だからこそ行く動機を作りましょう。
6-2 オフィス街だからこそあるテイクアウトのニーズ
ランチ、夜にかかわらずオフィス街ではテイクアウトのニーズがあります。もちろんランチのテイクアウトはあまり時間をかけずにランチを済ませるためですが、夜のテイクアウトはご飯時だがまだ仕事が終わっていないサラリーマンのニーズがあります。
オフィス街故に土日の営業の売上があまり上がらない分、テイクアウトでも売上をあげられる様にしたいところです。
7. まとめ
飲食店を出店する際には立地を考えることは必須です。
土地はそれぞれ別の性質を持っており、街の雰囲気によって、来店するお客さんの層も異なるため、その人に合わせてメニューや店舗デザインをしていく必要があるでしょう。
立地に合わせた飲食店の出店戦略を練り、繁盛店を目指しましょう。
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