6つのタイプ別雑貨屋とその特徴
1. ポップ/カジュアル
プラスチックやブリキなどを使ったおもちゃや日用品、ロックバンドのTシャツやアメリカンキャラクターのグッズなどを扱う雑貨店です。
基本的に安価な商品が多いため、通勤通学の帰り道など気軽に足を運んでもらえるのが特徴です。しかしその分「薄利多売」となりがちなため、どれだけ集客できるかがポイントとなります。
2. エスニック
もともと「民族的」という意味の言葉ですが、日本ではエスニック雑貨というと「アメリカとヨーロッパ以外」の地域の生活用品や文化品を指します。最も多いのはアジアやハワイに特化したお店ですが、アフリカや中東など希少性のある商品を扱うお店も増えています。
このタイプの雑貨屋は仕入れが海外からになることが多いため、現地に買い付けに行くための交通費や滞在費などの経費がかかる、国内からの取引であっても手間と時間がかかるといった点に注意が必要です。
ターゲット層は1のポップ/カジュアルに比べると少なくなりますが、コアなファンがつきやすく、一度上手くいると長く続きやすいという特徴があります。
3. モダン/アート
近代から現代まで機能性が高く、かつ美しい商品を揃えているタイプのお店です。デザイン性が高い商品を揃える分、他のどのタイプの雑貨屋よりもオーナーのセンスが問われることになります。
また平均して単価の高い商品が多いため、売れるものさえ仕入れられれば高い客単価をキープすることができ、賃料が高い地域でも運営していくことができます。
4. アンティーク
アンティークとは「骨董品や年代物の家具」などを指しますが、アンティーク雑貨というと数十年前のレースや布、日用品などもう少し身近なものに近くなります。
アンティークの世界は非常に奥深く、取り扱うには多くの知識が求められるため、オーナーには開業後も常に勉強し、目を養っていくことが求められます。
またアンティーク商品を扱う場合には資格が必要となります。取得方法など詳しくは<雑貨屋の開業に必要な資格とは?>をご覧ください。
5. ハンドメイド
バッグやぬいぐるみ、文房具などひとつひとつ手作りされた商品のみを扱うお店です。手作り雑貨は近年人気が高く、「そこにしかない」雑貨を求めてお客さんが来てくれるため、多少立地が悪くても集客できることがあります。
元々アーティストや作家だったオーナーが独立して一人で企画・制作・販売まで行うパターンと、お店がデザインや仕様をある程度決めて職人に発注するパターンの2つが一般的です。
6. コンセプチュアル
「海」「ギフト」「エコ」といった核となるコンセプトに基づいて商品を揃え、内装やBGMも含めて雰囲気が統一されているお店です。
このタイプの雑貨屋ではとにかくコンセプトがブレずに全てがストーリーの中で展開されていること、そしてそのストーリーがお客さんに伝わり、共感を生むように提示されていることが重要です。
コンセプトに忠実かつ個性的なお店づくりを
いかがでしたか?自分が開業したいお店はどのタイプでしょうか。
雑貨は「生活するうえで無くてもとくに困らないモノ」であるため、雑貨屋にくるお客さんは「普段買い物する場所では手に入らない何かを」期待して来店します。その期待を上回る商品が見つかったときに購入へとつながるのです。
そのためコンセプトに忠実にお店づくりを行い、パッと見でどのタイプのお店か分かる「分かりやすさ」と、それでも他のお店とは違う「尖った何か、新しい何か」の両方があることが重要です。