株式会社イデアインターナショナル「店舗開発というのはヒューマンリレーション」

他のインテリア雑貨企業とは一線を画した商品で人々を魅了しているイデアインターナショナル。約30年にわたり現場と商品開発で得たノウハウを生かし、店舗開発を担当している矢萩さんにお話をお聞きしました。

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イデアインターナショナルで店舗開発を務める矢萩氏

ーまず、矢萩さんご自身についてお聞きします。

ーなぜ店舗開発にかかわるようになったのか。その経緯をお伺いできますでしょうか。

私は27年間総合小売業者のM社にいました。7年間店舗で働き、20年くらい商品開発を担当していました。イデアインターナショナルへの入社は2006年の10月でした。きっかけとしては、前職にいたころに、橋本雅治前社長と密にPB(プライベートブランド)の取引を行っていたことにあります。2006年3月に橋本氏から声をかけていただき、約半年後の2006年10月に入社となりました。店舗開発の業務としては、主に店舗の出店開発と催事を担当しています。本当は商品開発から店舗開店まですべてに関わりたいんですが(笑)

こうして今、店舗開発を担当させて頂いている事は、過去のスタッフ、お取引先様、上司のおかげだと思っています。また、人々の関わりから学んでいく中で、店舗開発というのはヒューマンリレーションだな、という思いに至りました。

ー店舗についてお聞きします。

ー店舗づくりで重視していることは何ですか?

店舗は、他社に比べ優位性を保たなければなりませんので、その部分を重視しております。その優位性というのは一つではなく、よく「三方よし。売り手良し、買い手良し、世間良し。」と古くから言われていると思いますが、当社はそこに他社とは違う商品、内装空間の独自性があるから様々なデベロッパー様よりお声掛け頂いていると思います。「売り手良し」に関しては店舗で働くスタッフも接客という点に関しても持っています。一般の雑貨屋さんは基本的に、セルフサービス販売が多いと思いますが、当社はアパレルセレクトショップのような接客をし商品の説明をしていますので、「買い手良し」の部分にもつながっているのだと思います。

ー設計・施工会社を選ぶ際に気を付けていることは何ですか?

まず、当社それぞれの業態との「相性」(=施工会社の得意分野)という事を考慮しています。事前に私たちの会社や商品を研究し使用している、またはユーザーである施工業者さんとは当社の理解度が高いことから、スムーズな仕事ができています。実績や金額だけでは測れない会社や担当者の信頼感というのも大切にしています。

また、新規施工業者に入札に入っていただくときに大切にしている事は、当社条件をお伝えしたうえで、その条件に対して担当者が「どれだけ意欲があり粘り強く」商談させていただくという観点が重要です。そのような施工業者様はやはり、良い仕事をしてくださいます。何としてもこの仕事を受注するという意気込みという点は、担当営業さんの意欲・人柄が大きく関係しますね。

また、店舗デザインは、当然「売れるお店」の実績あるデザイナー様との”出会い”ということが重要です。それだけでなく、素晴らしい設計デザイナー様や施工業者様に出会いたいというアンテナをずっと張っている事が重要と思っています。

結局は「人が好き」というところにつながっている

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ーいいデザイナーやよい施工会社の情報はどこから得ているのですか?

そのような情報の源泉は、皆様と同じように業界紙等の情報媒体からが多いですね。また、当社は店舗開発に関してアドバイザーの方と契約いただいているので非常に的確に情報収集しています。そのような情報をもとに社内にいるクリエイティブディレクターと相談しデザイナー様を探してお声を掛けさせていただいています。

ー矢萩さんにとっての店舗開発の面白みとは何ですか?

私は前職で商品担当を長年していて、やはり「小売り・ものづくり」というものが好きなのですが、店舗開発においての面白みというのはやはり人間的なつながりというところにあります。例えば、以前出店させていただいたデベロッパー様の方は、イデア商品ファンの方が多くいらっしゃるのですが、その方は今でも私に電話してくださったりしますし、やはりそういったつながりを持てるというのは、うれしく思います。小売りが好きだというのは、結局は「人が好き」というところにつながっているのではないでしょうか。

また、出店が難しい物件へのアプローチは「催事→出店」という形で実現していくところにも面白みを感じます。難関な物件であればあるほど面白いです。その際は、自分だけでできることには限りがありますので、「どれだけデベロッパー様、社内の上司含め周りを巻き込めるか」ということが非常に重要と思っています。また、催事を行う物件がショップや商品のテストマーケティングになり、今後の開発にもつながるので仕事を楽しみながらやっています。

常に変化するお客様の嗜好に“モノ作り”“小売業”として最適に提案できる企業が生き残れる

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ー店舗づくりで大変なこととは?

上司はローコストの指示を、現場の店舗営業担当者は最上級の内装店舗を作ってもらいたい、という板挟みの状態になることですね。その部分で上司と営業担当者のすり合わせをして、最良の店舗を作り上げていくかということが1番難しく面白いことですね。そこに調整役として自分の価値を見出しています。

過去の経験則、小売業でのスタッフ→売り場責任者→エリア担当→マーチャンダイザーと小売りの醍醐味を知り得た事が大きく役立っています。

ー最後に、インテリア雑貨業界とイデアの将来について聞かせてください?

大そうな事は言えませんが、私見としてお伝え致しますと、弊社創業時は時計の製造卸業でしたが、インテリア雑貨商品を経て、今ではライフスタイル創造型の商品を数多くお客様に提案しています。常に変化するお客様の嗜好に“モノ作り”“小売業”として最適に提案できる企業が生き残れると思っています。イデアインターナショナルが弊社に関わる全ての人々の幸せを実現する企業であり続けるために、私も努力いたしております。

株式会社イデアインターナショナル

矢萩雅隆

平成7年設立。従業員数約200名。製造卸売業と5タイプの小売業での出店を行っている。「ライフスタイルをデザインする」をモットーに、他のインテリア雑貨を扱う企業とは一線を画した展開を見せている。

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