花屋内装はこの5つさえ抑えれば大丈夫。愛されながら売るお店作り

花屋の内装に限ったことではありませんが、店舗デザインを行う際は限られたスペースをいかに無駄なく効率よく活用できるかが大きな鍵です。小さな店舗ほど様々な工夫が必要になります。そこで今回は効率よく素敵なお花屋さんを作る内装のポイントを確認していきましょう。

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コンセプト

店舗デザインを行う上で非常に大切な役割を担うのがコンセプトの明確化です。コンセプトがしっかりとしていない場合、提供したいものとお店の雰囲気の方向性に違いが生まれてしまいます。そのためコンセプトはお店にとって必要不可欠です。

コンセプトを明確にするためには、誰に、何を、どこで、どのように提供するのかを具体的に思い浮かべることが一番の近道になります。コンセプトが決定したら、その旨をしっかりとデザイナーと共有し、工事はコンセプトに沿って進めましょう。

レイアウト

コンセプトが決まったら次はレイアウトを考えましょう。花屋の内装でレイアウトはとても重要になります。意外と作業しなければならないことが多いからです。そのため作業のスペースは広めに確保し、作業場と売り場はしっかりと分けましょう。

レイアウトを考える上で大切なのが、動線の確保です。作業する人の動線は、作業場とお花の保管場所が最短距離になるように確保しましょう。お客様の動線は余裕を持って全商品を見れるように確保しましょう。この時に注意しなければならないことは、作業する人の動線と交差しないようにすることです。

花屋内装のポイント

花屋の内装のポイントは花が引き立つように派手過ぎず、落ち着いた雰囲気作りが重要です。最近は黒を貴重としたデザインなど、シックなものが流行しています。

こだわりすぎて機能性が落ちたり、予算がオーバーしたりすることが内容に気をつけましょう。

花が引き立つ照明を

花の魅力を引き出すために、ちょうどいい明度の照明は必要不可欠です。暗すぎる照明は濃色の花の色味が沈んでしまい、明るすぎる照明は淡色の花の色が飛んでしまいます。色々な花屋さんに実際に足を運び、どの明度で花が1番映えるかを参考にすることが大切です。

壁紙は花に集中できる色を

壁紙は柄があるとどうしてもそちらに注意が向いてしまうため、単色のものを選ぶ必要があります。また単色の場合でも花と同系色な場合、花の印象が弱くなってしまうのでピンクや黄色、みどりなどのお花に多い色の壁紙は避けるようにしましょう。

バックヤードの重要性

お花屋さんと聞くだけでなんだか幸せなイメージを持ったり、夢が膨らんできたりしませんか?一般的にお花に抱くイメージはプラスのものが多いです。

しかしプラスのイメージで訪れた花屋で鉢や吸水フオーム、ダンボール、道具などが収納されずに売り場に散らばっていたらどうのうな気分になるでしょうか?

幸せを売る商売だからこそ、華やかな陳列スペースだけに気を取られるのではなく、お客様に見られたくない物を収納できるバックヤードをしっかり作りましょう。

花屋内装の専門家がいない

飲食やクリニックを専門とした内装のデザイナーはいますが、花屋の内装デザインの専門家は残念ながら存在しません。そのため適切な情報の収集が難しいのが現状です。

お客様にやすらぎの場を提供するという点では美容院やエステサロンの内装が一番近いとされているので、アドバイスを仰いで見るのもいいかもしれません。

あとは自分のイメージを絵に描いたり、雑誌を切り抜いたりするなどして、なるべく具体的にイメージを説明をしてデザイナーさんとの連絡を密に取りましょう。

花屋設備のポイント

花屋には花屋特有で必要な設備がいくつかあります。最初からすべて揃えなる必要はないので、最初の準備は必要不可欠なものだけ購入して初期費用を抑えたいですね。

また上記にも示した通り、資材を収納するバックヤードのスペースは必ず確保しましょう。

空調

花は温度の変化にとても敏感です。花の品質を下げないように、空調の設備はしっかり整えましょう。

冷蔵庫

近年、花用の冷蔵庫は必要ないとの意見も増加傾向がありますが、品質管理やロス管理のために必要であるとの意見も昔からあります。判断は自身の自由ですが、ここでは設置する場合のポイントを抑えましょう。

まず花用の冷蔵庫には、フラワーキーパーと呼ばれるディスプレイにもなるガラス張りのショーケースと、ストッカーと呼ばれる花のストックを保存しておく裏方の冷蔵庫の2種類があります。どちらの冷蔵庫を購入するにしても価格は非常に高額になってしまいます。そこでうまく活用していただきたいのがリースのサービスです。また中古購入する場合は、フロンガス規制の問題に要注意して購入しましょう。

棚・作業台

季節によって陳列が必ず変化する花屋は、簡易かつ実用的な可動式の棚が必要不可欠です。

棚の高さはお客様の目線を意識し、スペースにお花をじっくり見られる余裕を作りましょう。

また作業台は広く取り、水回りは作業だけでなく、清掃もしやすい構造に作りましょう。

リボン棚

リボン棚も花用の冷蔵庫と同様に、花屋特有の設備です。ラッピングペーパーの大きさや使用するリボンの本数を大まかに決めて置き、デザイナーと事前に相談しておきましょう。

花屋内装の資金

開店資金の中で最もお金がかかるのが内装工事費です。坪単価はお店のコンセプトや規模により本当に様々ですが、大体50万円程度だと言われています。しかし花屋は10坪以下の狭い店舗が多いため、面積と坪単価を単純にかけ合わせるだけで総費用が出るとは限りません。

また開業時に必要なすべての資金の合計は、前家賃や敷金、保証金、仲介手数料、内装工事費、設備料、仕入れ代、宣伝費、運転資金などを合わせて、だいたい400~1000万円位が目安だと言われています。

立地や内装にこだわると更に資金は必要になりますが、工夫をすれば節約も可能です。設備でリースを利用したり、自分たちで作れるものは手作りすると予算を抑えられます。

開店後の経営のことを頭に入れ、初期費用は出来るだけ抑えるのがよいでしょう。運営資金は余裕があるに越したことがないからです。お店のコンセプトに従いながらも、無理がないように予算を組みましょう。

おわりに

すべてのお店に共通するコンセプトの重要性から、花屋特有の抑えるべきポイントまで、たくさんの視点から花屋の内装について確認してきました。機能性もデザインも費用も納得のいく内装に、この記事がうまく活用されたら幸いです。

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