1. 従来の採用手法
「人が足りていない」と口癖のように言っていても、「今できることを全てやりきっている」と自信を持って言える人はあまり多くはないのでしょうか。まずは従来の内装会社の採用手法をしっかりと整理していき、自社で取り組めていないことがないかしっかりと整理していきましょう。
1-1 大手求人サイト
リクナビやマイナビ、エン・ジャパンといった大手の求人サイトへ自社の求人を掲載するといった方法です。
大手求人サイトは検索結果で上位に表示されやすく、CMやWeb広告を多く出稿しているため、多くの人の目に触れるといった利点があります。また誰もが知っている媒体であり、ブランド力が強いというのが特徴の一つでもあります。
しかし当然その分人気も高く求人を掲載している企業数も多いため、競争率も同様に高くなっています。また中小の内装会社にとっては、掲載費も安いとは言えず掲載期間を長く打ち出すことも難しい状況なのです。
1-2 人材紹介・転職エージェント
人材エージェントを利用して、採用するといった方法です。
人材紹介の特徴は一般的に「完全成果報酬」を採用しているサービスが多く、採用が決まるまでは費用が発生しないため、コスト面でのリスクが少ないことが魅力の一つでしょう。また間にキャリアコンサルタントと呼ばれるエージェントが間に入るため、能力や給与といった面で自社に最適な人材を紹介してくれるのです。
しかし一方で転職サイトと比べると数を絞った採用となるため、大量採用を目的とする場合はあまり向いていません。また仮に採用した際はおよそ年収の30%と言われる高額の紹介料を払わなければなりません。
1-3 人材派遣会社
人材派遣会社へ登録しておき、採用するといった方法です。
派遣であれば月々の給与コストを減らして、人的リソースを確保することができます。また繁閑の差に応じて、忙しい時のみ人を拡充するといったことも可能となるのです。
しかし一方で業界的にも忙しい時期はあまり変わらず、いざ必要な時期には人が足りていないので、結局人材を確保できないこともあります。
1-4 知人・友人の紹介
社員の知人・友人や前職のつながりで人材を獲得する方法です。
知り合いベースでのつながりの場合は、入社時に比較的スムーズに仕事や環境に適応することができると言われています。またなんといっても採用コストが一切かからない点も大きな魅力といえるでしょう。
しかし知人・友人の転職のタイミングは、いつになるかわからないので採用計画も読みづらく、会社としても継続的に取り組んでいかなければなりません。また社員としても紹介者が入社したら際になにかしらの対価を得られることがあれば、より積極的に紹介に動いてくれるでしょう。
2. 今後の採用はブランディングが重要
大手シェア率が10%といわれている内装業界は、よりよい会社を求めた同業への転職も多いです。そんな中で自社が転職先として選ばれるためには、他社との差別化をはかっていかなければなりません。そこでポイントとなるのが企業としてのブランド力です。狭い業界であるため他社の魅力的な情報はすぐに耳に入ってきます。会社としてブランド力を身につけていくためには、自社の事業を積極的に発信していくことが重要です。
2-1 ホームページの充実
ホームページは会社情報やこれまでに関わったプロジェクトを、不特定多数の人々に対して発信することができ、自社をアピールする上で最も有効な手法の一つです。
採用サイトやエージェント経由の求職者は、ほぼ間違いなく一度はホームページを訪れるでしょう。ですからホームページの情報量は、求職者が転職先を選定する上でも重要な要素となるのです。会社として目指すべきビジョンや方向性、これまでの施工事例を積極的に公開するようにしましょう。
ホームページの更新が何年も滞っていては、現在どのような仕事をしているのか、あるいはどのような会社かもわからないため、求職者の不安を煽ることになり、結果的に魅力的な会社とはならないのです。
2-2 ブログやSNSの更新
ブログやSNSはホームページと同じように、自社の情報を不特定多数の人に対して発信することのできるツールです。
ブログやSNSは、ホームページと比べて即時性のある情報を発信できることが特徴です。ですから、実際の現場の写真や社内のイベント情報を公開したり、リアルタイムで起きていることや社内の雰囲気を伝えることを意識するとよいでしょう。
2-3 メディア営業
メディアに取り上げてもらい会社のことを宣伝することも、採用のためには非常に効果的です。
第三者であるメディアに取り上げた情報は信憑性が高く、会社の信頼度が増すことにつながります。話題になっている店舗の内装や、特徴的な自社の取り組みがあれば積極的にアピールしていき、戦略的にメディアに取り上げてもらうように心がけましょう。
3. まとめ
従来の採用手法だけでは求職者が転職先として選ぶだけの情報は足りていません。他社と差別化をはかるために、メディアやWebを利用して自社の情報を発信してブランド力の向上に努め、業界内でのよい評判を作っていく必要があるのです。
いざ人を求人募集をするときのために、普段からブランド力を上げるための努力をしていきましょう。