これから出店する方へ|飲食店内装のポイントを0から100まで解説

飲食店の内装デザインは物販店などの他の業種と比べて難易度が高いと言われています。店舗のデザイン性だけではなく、従業員の使い勝手や設備面といったお客さんの目には見えないところまで細かく設計する必要があるからです。飲食店を出店する前に内装デザインのポイントや内装会社の選び方まで見ていきましょう。

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談笑する飲食店のお客さん

1. 飲食店の内装デザインで求められること

飲食店の厨房

内装デザインは飲食店にとってどのような意味があるのでしょうか。単に「かっこいい」や「おしゃれ」というのではなく、それが店舗にとってどのような効果をもたらすのかが大事なのです。

1-1 内装デザインで集客・売上につながる

飲食店に限らずどの業態であっても店舗にとって一番大切なのは、お客さんを集めて売上をあげることでしょう。今や飲食店は美味しい料理を提供していれば繁盛店になるわけではありません。内装デザインは飲食店に付加価値を与える重要な役割を果たしているのです。

デザイン性の高い店舗は口コミで広まったりメディアに取り上げられたりする機会が多くなり、それを見て初めて来店されるお客さんも多くいます。さらに来店されたお客さんに対して居心地のよい空間を提供することができれば、リピートや常連客につながることができるのです。

また席効率を考えた内装デザインができれば、一度に店舗に入る人数が増えて売上アップにもつなげることもできるでしょう。

1-2 従業員の働きやすさ

従業員に対していかに働きやすい環境を提供できるのかも、飲食店の内装デザインには必要な要素です。

当然おしゃれな内装というブランディングを上手に利用して「この店で働きたい」と思わせることができるようになれば、従業員の採用にも好影響をもたらすでしょう。スターバックスのように「おしゃれ=スターバックス」というイメージが定着すれば、アルバイトの応募が増え求人広告を出さなくてもよくなるかもしれません。

また飲食店は物販店などと比較すると、従業員は仕事のスピードを求められることが多いでしょう。そのためにお客さんの導線や店内のオペレーションも非常に重要になるのです。

1-3 座席数を考える

飲食店の売上を上げるためには来客数を増やす必要がありますが、それには座席数が大きく関係しています。席数が多ければ多いほどお客が入る数は多くなりますが、ただ増やせばいいというわけではありません。繁盛店だからといって席数を増やしすぎると、お客同士の間隔が狭くなって窮屈に感じてしまうのは当然のことです。

提供する料理が美味しいだけでは、お客さんはそのお店を気に入ってくれません。結果的にそのお店で満足して過ごすことができたかどうかを総合的に判断されます。ですから店舗のコンセプトに合わせて、お客さんにとって居心地のよい席数を考慮した飲食店の内装にしましょう。

1-4 回転率をあげる

飲食店の回転率は店内におけるオペレーションを早めるような内装の設計によって上げることができます。厨房からお客さんへ料理を提供する際やテーブルから料理を下げる際、厨房の機器の大きさや並び、店内の通路の幅のように、一つひとつの些細なオペレーションの効率化が、店内の回転率を上げることにつながります。

どのような導線でどのように動くのが最も効率的なのかを想定して店舗の設計するのがよいでしょう。この飲食店の設計を考えるのは個人開業者にとっては難しいかもしれません。ノウハウを持っている店舗経営者や設計会社のアドバイスを受けるとよいでしょう。

2. 飲食店の内装費を考える

飲食店の内装

やはり飲食店を出す際に一番気になるのは、どれくらい費用がかかるのかということではないでしょうか。ここでは飲食店の内装費用を考える際のポイントについて見ていきましょう。

2-1 事業計画を優先する

飲食店の内装費は「最低でいくらかかるのか」という疑問を持つ人は多いと思います。当然、平均でいくらくらいであるか、この店舗はいくらかかったか、など目安になる指標はあります。しかし店舗のコンセプトや業態が完全に一致していることはありえないので、そこでの金額をそっくりそのまま当てはめることができません。

そこで飲食店の内装費を決める際に最も優先すべきは事業計画です。3年で初期投資を回収するために、毎日の売上や利益、運営にかかるランニングコストを考えて初期費用を計算していきましょう。

2-2 内装の費用だけでなく設備費もかかる

飲食店の内装は厨房機器を多く使うので、他の業種と比較すると電気や排水などの設備工事にかかる費用が多くかかり、設備工事だけでも最低でも数百万円の費用となります。

厨房に関しては厨房機器メーカーに、必要な機器や厨房内の設計を別途依頼している場合が多いです。

3. 飲食店の内装デザイン会社の選定

たくさんの紙

前述したように飲食店の内装デザインは、他の業種・業態と比較すると設備やオペレーションに関する知識やノウハウがより求められます。ですから飲食店の内装デザイン会社を選定する際は、同じ業態を経験したことがあるのかを確認しましょう。見た目のデザインが気に入っても、従業員にとって使い勝手の悪い店であっては元も子もないのです。

依頼する内装デザイン会社が決まっていなければ、マッチングサイトを利用するとよいでしょう。

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4. 飲食店の内装を依頼をする際に気をつけること

握手を求める人

実際に内装デザイン会社に依頼する際は、いくつか気をつけなくてはいけないことがあります。実際に気をつけていくべきことを見ていきましょう。

4-1 パートナー関係を築く

「この内装デザイン会社に依頼したい」となっても、相手に対してへりくだって接してはいけません。良いパートナー関係を築いていくことが非常に重要となります。一部の会社では下から接すると足元を見られ、不利な条件を提示することもありえるのです。

4-2 内装デザイン会社に任せきりにしない

内装デザイン会社はプロフェッショナルだからといって任せきりにしてはいけません。店舗をデザインするということは与えられた情報を整理することです。決まっている情報や要望はしっかりと伝えるようにしましょう。

とはいえ出店経験が不足していると、ベストを求めすぎてスケジュールが遅れるケースも多くあります。譲れる部分とそうでない部分をしっかり定めるようにしましょう。

5. まとめ

飲食店の内装デザインは、単に意匠的なデザインをするだけではなく設備やオペレーションなど様々なことを考えていかなければなりません。内装デザイン会社に任せきりにするのではなく、自ら準備をしっかりとして情報を整理し提案をするようにしましょう。

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