1. はじめに
現在内装工事の専門業者は深刻な人手不足の状態が続いています。震災の復興やオリンピックで建築工事の需要が高まっていることも大きな原因の1つです。建築工事に必要な専門業者の数に対して実際に施工できる人材が少ないからこそ、より良い案件を依頼してくれる施主を探す価値があります。今回はその理由と新しい施主の探し方について確認していきましょう。
2. 新しい施主と繋がるメリット
新しい施主と繋がるメリットは大きく分けて3つあります。
2-1 閑散期の案件確保
施工が出来る人材が求められているとはいえ、閑散期は案件を見つけるのに苦労することもあるのではないでしょうか?閑散期を乗り切るためには、依頼してくれる施主が多いにこしたことはないのです。
また業種を限定して内装工事を行っている施工会社も多いです。そのような施工会社は専門としている業種の閑散期に新しい業種にチェレンジしてみるのも1つの手です。多少リスクはありますが、閑散期をなくす手段としてとても有効です。
2-2 パートナーの施主との関係を見直せる
新しい施主と繋がることで、今パートナー関係にある施主を改めて見直すいい機会になります。今まで当たり前に思っていた要求される作業スピードや施工費は適切なのか、施主と施工会社が対等なパートナーとして付き合うことはできているのか、再度確認することができます。今の施主と良好な関係を保つためにも、必要な場合には改善に努めましょう。
また大手施工会社の下請け工事を行っている施工会社は、元請け会社へ利益の1部の支払いと施主からの値切り交渉で利益が限られてしまいます。自社で安定した案件を取ってこれるようになれば、元請けへの支払いがなくなり利益率のアップが見込めます。施工会社が求められている今だからこそ、自社にあった施主を見つけられる可能性は充分にあります。良いパートナー関係を築けそうな新しい施主を見つけられたら、アプローチしてみましょう。
2-3 理想の施主を獲得
もし今の施主になんの不満も問題もない場合、それはとても幸せなことです。その施主と良好なパートナー関係を続けていくべきです。しかし今のパートナーに満足していない方もいるかもしれません。内装工事を行う専門業者が求められている現代だからこそ、パートナー関係になる施主をある程度は自社で選べます。より単価が高く、より支払い条件がよく、相見積もりを取らずに特命で依頼してくれる理想の施主が見つかる可能性は充分にあります。閑散期などを利用して、自社の将来の可能性を広げられると素敵ですね。
3. 新しい施主を探す方法
新しい施主と繋がるメリットを幾つか確認してきました。それでは実際に新しい施主と出会うにはどのような方法があるのでしょうか?
3-1 紹介してもらう
最も安心かつ簡単な方法は、付き合いのある施主や設計者に紹介してもらう方法です。施主は施主同士横の繋がりがあるため、施工会社を探している施主を知っている可能性が高いです。設計者に紹介してもらう方法は、施主がデザインだけ設計者に依頼し、施工は設計者が依頼する時がチャンスになります。
また「施主が連れてきた施工会社より、自分たちのやり方を理解してくれている施工会社と仕事がしたい」と思ってくれる設計者も多くいます。安定して案件を請け負うために、付き合いのある設計者とはより良いパートナー関係を築けるように努力しましょう。
3-2 営業をかける
手間も時間もかかる方法なので緊急性を要さない場合、または今の施主に満足した上で理想を求める方にオススメの方法です。主に自社のブランド力を上げるために、ブランド力のある施主に営業をかけるケースが多いです。
営業先の選び方は業界動向やIR情報、ニュースなどを見て出店計画がある会社を選びます。現時点で案件を貰えなかったとしても、営業を通して関係を作っておくことが重要です。どこかのタイミングで案件をもらえる可能性を狙って、丁寧な営業を心がけましょう。
3-3 マッチングサービスを利用する
マッチングサービスとは、施主と施工会社を結びつけるサービスです。マッチングサイトに登録している施主は会社の登録ではなく、会社で企画中の案件を登録しています。つまりマッチングサイトを利用する最大のメリットは、「施主とマッチングする」=「案件の獲得」になることです。
マッチングサービスの詳細は、サービスを行う会社のサイトをご確認ください。
4. おわりに
繰り返しになりますが様々な要因が重なったため、施工できる人材が非常に求められている時代です。つまり専門業者の人手不足に悩まされている施主も多いため、新しい施主は意外と簡単に見つかることもあります。
より良い働きやすい環境作りのために、今のパートナーに加えて理想の施主とも出会って、自社の可能性を広げていきましょう。